インテリジェントアレー撰壇塾
講演時間 会場 (学)常翔学園 大阪センター
◆講演日:2011年1月28日(金)19:00〜

●楠木 建 (くすのき けん)氏
一橋大学大学院国際企業戦略研究科 教授

【テーマ】
ストーリーとしての競争戦略
〜優れた戦略の条件〜

【要 旨】
「戦略の神髄は 思わず人に話したくなるような面白いストーリーにある!」と語る同氏。大きな成功を収め、且つその成功を持続している企業の戦略は、他社との違いを作って流れと動きを持った「ストーリー」として組み立てられているという点で共通している。多くの事例をもとに「ストーリー」という視点から、究極の競争優位をもたらす論理を解明いただく。

講師略歴 1964年東京都目黒区生まれ。
一橋大学大学院国際企業戦略研究科(ICS: International Corporate Strategy)教授。専攻は競争戦略とイノベーション。企業が競争優位を構築する論理について研究している。
一橋大学大学院商学研究科博士課程修了(1992)。
一橋大学商学部専任講師、同大学同学部助教授、同大学大学院国際企業戦略研究科准教授を経て、2010年から現職。
1997年から2000年まで一橋大学イノベーション研究センター助教授を兼任。
1994-1995年と2002年、ボッコーニ大学経営大学院(イタリア・ミラノ)客員教授を兼任。
著書 『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』 (2010近刊、東洋経済新報社)
Dynamics of Knowledge, Corporate Systems and Innovation (2010, Springer, 共著)
Management of Technology and Innovation in Japan (2006、Springer、共著)
Hitotsubashi on Knowledge Management (2004, Wiley、共著)
『ビジネス・アーキテクチャ』 (2001、有斐閣、共著)
『知識とイノベーション』 (2001、東洋経済新報社、共著)
Managing Industrial Knowledge (2001、Sage、共著)
Japanese Management in the Low Growth Era: Between External Shocks and Internal Evolution (1999、Spinger、共著)
Technology and Innovation in Japan: Policy and Management for the Twenty-First Century (1998、Routledge、共著)
Innovation in Japan (1997、Oxford University Press、共著) など
論文 「イノベーションの『見え過ぎ化』:可視性の罠とその克服」(2010)『一橋ビジネスレビュー』
「短い話を長くする:ストーリーの戦略論」(2009)『組織科学』
「システム再定義としてのイノベーション」(2008) 『一橋ビジネスレビュー』
「次元の見えない差別化」(2006) 『一橋ビジネスレビュー』
「カテゴリー・イノベーション:脱コモディティ化の論理」(2006)『組織科学』
「見えない次元:イノベーションの新しいパラダイム」(2003)『研究・技術・計画』
「価値分化と製品コンセプトのイノベーション」(2001)『組織科学』
「ITのインパクトと企業戦略:ビジネス・アーキテクチャの視点で考える」(2001)『一橋ビジネスレビュー』
”Interfunctional Transfers of Engineers in Japan.” (1998) IEEE Transactions on Engineering Management (with co-author)
”Organizational Capabilities of Product Development in Japanese Firms.” (1998) Organization Science (with co-authors)
”Incapability of Technological Capability.” (1997) Journal of Product Innovation Management 他多数
趣味 音楽(聴く、演奏する、踊る)

●受講生の声(当日のアンケートより)

面白い!!私は自分の事があまりにも凡人すぎて嫌いなのですが、先生のお話を聞いて、何か手がかりがあるのではないかと感じました。講演中にアマゾンで先生の本を買ってしまいました。 (男性)

ペースも内容の画面もわかりやすくて、ひとつずつ理解していくことができました。「話せる」人になるために色々興味を持っていきます。(30代・女性)

非常に興味深い話で、機転の効いた全く視点の異なるストーリー、自身も考えを少し意識してストーリー構築したいと感じました。(30代・化学メーカー・人事・男性)

今の日本にストーリーとしての戦略がないと感じました。つまらない話がメディアを通して多すぎるのがまずいと思いました。話の中でコンセプトの考え方、玄人の本質は面白かったです。(60代・男性)

私も東京出身で、「地方で行くほど、コギャルが過激になるのは何でだろう?」と思っていましたが、それが論理的に説明され、企業の方向性にもつながっていることに、とても感激しました。とても勉強になる講演でした。ありがとうございました。 (男性)